御影 弟組 MIKAGE OTOGUMI 其の十一

           夏 の 蝿

           なつのはえ





  七尾に新な城が築かれて居る

  完城を目の前にし 様々な職人(しきにん)共が将兵と入り乱れ其れを目

 当てに雑多な物売り共もあざとく縄張りの外に群がり 其の群れは松尾山

 の尾根に聳える七尾城迄達して居た

  堅城を誇る七尾城であったが前田利家は利便性を考慮し 七尾湾に程近

 い小丸山に新な城を築く事とし昨年能登へ入部を果たすと同時に築城を開

 始して居たのであった

  物売り共と所を分けられた一画に研ぎ場が設けられ 非番の兵は組毎に

 刀や槍を研ぎに出し翌朝点呼の時刻迄引き取らねば成らず 其の時刻に間

 に合わせる可く研ぎ師らは正に火を吹く忙しなさであった

  物売り共は気の抜けぬ衛士を尻目に 日暮れと共に酒を持ち寄っては輪

 を作りあちらこちらで酒盛りを始め出し 手際の良い研ぎ師は未だ研ぎ終

 えぬ者を残して輪に加わり 其の夜も又輪が作られ一時の快事に興じて居

 たのだが 暗闇の中一人の研ぎ師が殺された

  此の御時世 研ぎ師が一人殺され様とも皆毛程も気にはして居らぬ様で

「 喧嘩の末に殺されたのよ 」

「 戦を前に 殺気立った兵の勘気に触れたのであろうよ 」

  口性無く騒ぎ立て 其れを肴に飲る始末であったのだが 翌朝には衛士

 の数も増え種子島を携えた兵が現れるに及び

「 此れは只事では無さそうじゃぞ 」

  額を寄せ合う

  其れも其の筈 殺された研ぎ師は前田利家直属の配下 伊賀倫組の頭領

 服部源心の手の者であったのだ

  間諜炙り出しの任を担って居た手の者は

「 昨日 研ぎに参った者の中に一人怪しき仕草が見受けられ

  本日 刀は返したものの不信拭えず 確かめた上で改めて御報せ致しま

 する 」

  源心へ継ぎを入れて居たのである

  新城 小丸山城には利家の兄 前田安勝と安勝の嫡男利好が城代として

 詰めて居り 直ぐ様厳しい詮議が始められ其の者が殺されたと想われる其

 の時刻 其の場に居らぬ事を明らかに出来ぬ者三名迄絞り込む事が出来た

 のだが 其の後の取り調べは遅々として進まず 築城の進捗振りを見に立

 ち寄った軍(いくさ)目付け佐脇家久の献言を容れた安勝は 詮議の場を物

 売り供も目にする事が出来る様城前の竹垣の内へと移したのである

  目にした者が居るやも知れぬと 期待を込めての移場であったのだが

 名乗り出る者など一人も居らず 三名の刀も念入りに調べられたものの

 血糊は既に拭き取られて居るのであろう 三振りとも血糊の血の字も見

 当たらず判じ難さは増すばかりであった

  雨の降らぬ今日此の頃昼も近くになると暑さも増し 安勝らは焦りの色

 を隠せず佐脇が苛立ち露に

「 … 安勝殿 聞けばあの者ら新規召し抱えの者共 …

  いっその事三人まとめて … 」

  堪え切れず安勝を急かす

⦅ … 斬るのは容易い だが 罪の無い者迄斬る訳には行かぬ …

 … かと言うて 此のまま解き放つ訳にも行かぬ … ⦆

  然(さ)しもの安勝も思案に暮れるばかりであったのだが

「 其れがしに御任せ下さりませえいっ 」

  突然 武者溜まりの中から若武者が一人進み出 大音声で宣った

「 分を弁(わきま)えず 出過ぎた真似を致して居ります事重々承知の上で

 申し上げまする

  其れがしも一昨日 害を被りし者に刀を研ぎに出して居りますれば 始

 めて会うた者なれど知らぬ仲ではござりませぬ 故に 此処は其れがしに

 解死人(げしにん)を挙げさせて下さりませえい 」

  幅広の刀を佩(はい)た若武者は臆する事無く言い終え 竹垣に黄色い歯

 が列を為す

「 … 見ぬ顔だな … 上士は誰で御主の名は何と申す 」

「 はっ 新たに召し抱え頂きました者なれど 上士様は未だ決められては

 居りませぬ故 前田利好様御支配 岡島様御配下 横山様預かりの身の者

  名は …

「 黙れ下郎っ 汝(うぬ)の様な者がしゃしゃり出る場では無いわっ 」

「 御待ち為され佐脇殿 先ずは腰を下ろされよ …

  此のままではどの道埒は開きませぬ

  如何でござる 此の者に任せてみては 」

「 しっ 然し 」

「 どうじゃ 利好 」

  目元爽やかな利好の其の目は 幅広の刀が気に掛かるのか顔だけ安勝へ

 向けて頭(こうべ)を垂れ 安勝は長い首の先の顎を突き出し

「 … 若いの … 」

「 はっ 」

「 解死人を挙げられぬと成れば 其の首貰い受ける事に成るが …

  異存は在るまいのう 」

「 御意の儘に … 但し

  一刻程時間(とき)を頂きまする

  其れ迄 ゆるりと御過ごし下されませ 」

  慇懃無礼とも取れる物言いをさらりと言いのけ

「 おいっ 何を企んで居る

  小細工の為の時を稼ぐのであれば 赦さぬぞ 」

「 其れがし 何も致しませぬ 

  代わりに 御疑いの者らの刀を抜き放ち柄と鍔も外して刀身のみを其の

 辺りへ並べて下されれば其れで宜しゅうござる 」

  佐脇が言葉で圧するも若武者は涼しい顔で言い終え 幅広の刀を外し

 て日陰に腰を下ろし様 腕を組んで眼を閉じた

  皆 呆気(あっけ)に取られ乍らも安勝は衛士に顎をしゃくって席を立ち

  佐脇は

「 其奴と刀身から眼を離すで無いぞ 」

  言い置いて 鼻息荒く席を蹴り

  利好は 未だ其の離れ難い気を仕舞い込み 二人の後を追った

  竹垣の外の者らは商いそっち退けの賭けを始め出し 其の中に鯰の髭の

 様な眼をした男が仕方無く賭けに乗るものの 若武者から其の眼を離す事

 はなかった

  安勝親子と佐脇は日陰を求めて曲輪の隅に床几を据えさせ 風は然程通

 らぬが陽に当たらぬだけまだ増しよと 各々扇子を取り出しぱさぱさと風

 を送り出す

  目の前を木枠だけの障子や襖 畳縁は内へ運び入れてから部屋に合わせ

 た畳縁を縫い付けるのであろう 畳床を畳表で包んだ物だけを荷車に重ね

 て運び込んで行く

  其れを眺め乍らひたすら風を送り続ける三将の前に 一人の武者が走り

 来たりて片膝付いた

「 横山でごさいます

  其れがし預かりの者 身分を弁えず出過ぎた真似を致しました様で …

  全く以て其れがしの不行き届き 真に申し訳ござりませぬ 」

「 横山 あの者 誰の口利きで雇い入れたのか 」

  顔面蒼白の横山へ 安勝が穏やかに問う

「 はっ 其れがしの上役岡島様と倫組の頭領服部源心殿でごさいます …

  実を申しますれば 本日あの者を岡島様並びに源心殿と共に利好様の御

 前へ御目通り致す段取りでごさいましたが 昨夜の一件以来源心殿とは継

 ぎが取れぬまま探し倦(あぐ)ねて居りました処へ此の騒ぎ

  此の横山 如何様な御処分成りとも 謹んで御受け致しまする 」

  深く頭を下げた横山の膝前に汗が滴り 自ら巻き上げた土埃を打ち水と

 して消して居た

「 案ずるな横山 あの者既に其方の手を離れた

  利好との目通りも済んで居る故 其の旨岡島にも伝え措け」

  安堵の色を浮かべた横山は直ぐ様踵を返し土埃の中へと消え

「 岡島殿の申して居った男とは あの者の事でごさいましたか …

  父上 あの者の名を聴きそびれてしまいましたな 」

「 あの者の名か 」

「 何やら御存知で居られる様な口振りでござりまするな 」

「 其方 弥助を存知て居ったか 」

「 弥助 会うた事はごさいませんが 身の丈六尺を優に越える大男にして

 十人力と称された黒い御人 」

「 うむ 」

「 … おうっ 其う申しますれば 其の弥助が若い男に投げ飛ばされたと

 耳にした事がごさいますが … 真逆 あの者が其の若い男 と 」

「 うむ … 昨年の秋 安土の御城で上覧相撲が催された其の折り 弥助

 と召し合うたのがあの者であった …

  其の帰り際着替えたあの者を見掛けたが 腰に佩た刀の柄があの者の刀

 の柄と同じ毛抜きの形に透かされて居った故先ず間違い無い 」

「 因みに 決まり手は 何でごさいました 」

「 決まり手 … あの者弥助と立ち会うや否や くるりと背を向けたかと

 思うた途端 弥助の身体は宙を舞いもんどり打って倒れ込んで居った

  正に投げたのだ あの様な技初めて眼にしたは

  背に背負うて投げて居った故背負い投げ とでも申さば良いか

  見ていた者の中には 敵に背を向けるなど己れの身を危険に晒すだけよ

 と異を唱える者も居たが 信長様は小さき者が大きな者を倒すのに真に理

 に敵った技であると 大層誉めて居られたな … 」

「 其れで あの者の名は 何と 」

「 … 確か … 蒲生家御預かりの み … みか みかげ … 」

「 御影畠山弟組の頭領 尊治殿でござる 」

「 ひゃっ 源心 何時から居った 」

  佐脇は 床几から転げ落ち其うに成るのを何とか踏ん張り 其れを取り

 繕う可く言葉を繋ぐ

「 源心 御主の口利きと聞いたが何故あの男と見知り合うて居るのだ 」

  眼の堀深く精悍な面立ちの男なのだが 其の堀の深い左眼をえぐる様に

 額から顎の先迄刀の傷跡が残り 見えぬ眼を佐脇へ向けた儘

「 … 古い話でござる …

  応仁の乱の折り 敵方に追われた畠山義忠様が暫く伊賀の我が屋敷に隠

 れ潜んで居られた事がござる 義忠様は其の恩忘れず恩を返しに参られた

 御使者が御影畠山家の御当主だったのでござる

  以来代々誼を通じ現在(いま)に至って居るのでござる … 」

「 源心 如何に御主とあの者が知己の間柄と謂えども 儂はあの者に信は

 置けぬ 鎧も身に付けずあの様な変わり刀を佩き居ってい 他の者より目

 立ちたいだけのかぶき者であろう

  其れにあの者 刀身を只天日に干して居るだけなのだぞ あの様な事で

 解死人を判じられる筈も無かろう

  今程聞いた話だが あの然程大きくも無い身体で弥助を投げ飛ばすなど

 怪しげな術でも使うのではあるまいのう 飛び加藤の例もある過ぎた術で

 あるならば 如何に解死人判じられ様とも斬らねば成らぬぞ 」

⦅ … 果たして … 尊治殿がどう為さるのか全く見当も付かぬが 此の男

  が一度信を置いた成らば 其れは揺るぎの無いものとなる …

   ふっ 楽しみなものよ ⦆

「 佐脇様 尊治殿が解死人判じられると言うのであれば 其れは間違い無

 く判じられるものなのでござる 怪しげな術など使いも致しませぬ

  更に 其れがしを以てしても斬れる御方ではござりませぬ 」

  利好が風を送る手を止め 源心を正面に見据えて真摯に問う

「 源心 其処迄あの者 尊治に信を置ける事由は何なのだ 」

「 … 其れがしの 命の恩人でござりますれば … 」

  風が吹いた

  そちこちで小さな旋風(つむじかぜ)が巻き起こり土埃が舞い上がる

  衛士が其の一つを掻き消し乍ら姿を現し片膝付いた

「 御待たせ致しました そろそろ刻限でございます 」

  非番の休日を反故にされ急遽呼び出しを受けたものの いよいよと成っ

 た解死人解き明かしへの期待と 此れでやっと照り付ける陽射しの暑さか

 ら解き放たれる喜びに 汗と埃にまみれ膝頭を見詰めて俯く衛士の目元に

 笑みが浮かぶ

  一刻待つ間 竹垣の外は其の数を増し黒山の人だかりと成って居た

「 賭けはまだ間に合うか 俺は左 いや右だ 右の男に賭ける 」

  未だ騒声が飛び交う中 安勝らの背後に床几が幾つも据えられ報せを受

 けた前田の将が順次腰を下ろし場は整った

「 おい 御影 約束の刻限と相成ったが …

  解死人は判じられたのであろうのう …」

  佐脇が蔑みの色を浮かべ乍ら問い掛けるも 尊治は意に介さず

「 はい 御疑いの者らを己れの刀身の前へ立たせて下され 」

  涼しい顔で応じ 疑われし者らは衛士に促され各々の刀身の前へ立った

  此れからの成り行きが楽しみなのであろう 佐脇の面は人を弄ぶ様な面

 に変じ竹垣の外の者らも漸く静まり皆 尊治の口が開くのを固唾を呑んで

 待って居る

「 … 御影 … 如何か 」

  安勝が促すものの尊治の口は開かず 物売り共は竹垣を引っ掴んで揺ら

 し出し 衛士が止めよと穂先を向ける

  尊治は源心を待って居た

  其の源心が漸く姿を現し 三人の後ろに片膝付いた

「 … 真ん中の男でござる 」

  竹垣の外 鯰髭の様な眼がぎらりと開く

「 なっ 何を申すっ 根も葉も無い濡れ衣じゃあっ

  御主 此の俺に何か恨みでも有るのか

  此の俺が解死人だと言うのであれば 其の証を見せてみよ 」

  真ん中の男は物凄い剣幕で怒鳴り散らし 鬼の形相で尊治を睨み付ける

「 おい御影 皆が得心の行く事由が在るのであろうのう …

  当て推量では赦さぬぞ 」

  佐脇の眼は冷たく光り 出て来る言葉は怒気を含んで居る

  真ん中の男は足元の刀身へ眼を落とし 尊治へゆるりと眼を向け直す

  背中で源心の気を感じ取り 尊治との間を測った様である

  だが 源心は重く粘る様な視線が傷跡に当たるのを気に留めずには居ら

  れず 源心の気は散った


「 … … 蝿 でござる 」


  尊治の其の言に皆己れの耳を疑い 隣の者と顔を見合わせては首を傾げ

 て吹き出し やがて哄笑の渦へと変わる

  真顔の者は真ん中の男と源心 其れに鯰髭の眼をした男だけであり尊治

 は相も変わらぬ涼しい顔を安勝へ向けて居る

  其の涼しい顔に佐脇の何かが切れた

  左の手の平をぴたぴたと打ち続けて居た馬上鞭を放り投げるなり 立ち

 上がり様刀の柄へ手を掛け

「 其処へ直れえいっ 下郎っ 

  言うに事を欠き居っていっ 

  蝿だとう … …

  我らを愚弄するにも程があろう

  儂が成敗してくれるうっ 今直ぐ其処へ直れえいっ 」

  家格の高さだけで此処に居る男である 愈々底が知れたが竹垣の外の者

 らの期待は 真夏の空に響く佐脇の甲高い声と共に頂天へと達する

  … 殺れ … と

「 御待ち為され佐脇殿

  御影の話しはまだ終わっては居りませぬぞ 」

  安勝は尊治の言を素直に受け容れ 真ん中の男の一挙手一投足に眼を配

 り 確信を得た

⦅  間違い無い あ奴だ 人を観る眼は出来て居る積もりだ … だが

  如何にして看抜いたのだ 確かめずには居れまい ⦆

  利好や他の将らも 真ん中の男を見て居た

  皆 確信迄は至らぬものの 

⦅  あ奴やも知れぬ ⦆

  程には感じて居る

  尊治は真ん中の男の気を真面に受けつつ 記憶に残る悪気(あっけ)を竹

 垣の外から感じ取り 源心の気が散じて居るのを看て取った

  … … 場は 未だ騒がしい … …

  尊治は身体ごと安勝へ向き直り視線を送って促し戻り様 然(さ)り気無

 く刀を己れの左りへ置き直す

「 皆の者 静まれえいっ 静まり居れえいっ 」

  此れぞ正しく大音声であろう

  数多な戦場(いくさば)を駆け抜けて来た真の将の音声であった

  先程迄の喧騒も何処へやら 場は水を打った静けさと成る

「 … 続けまする …

  一昨日此の三名刀を研ぎに出し昨日引き取って後 人は勿論の事犬猫

 さへも斬っては居らぬとの事 方々 其れに相違ござりませぬな 」

  三人は無言で頷き 真ん中の男はじわりと気組みを高め出す 

「 成らば 其処に並べられし三振りの刀身には何の兆しも現れぬ筈でご

 ざる 」 

「 おい御影 何を言い居る

  其の者の刀身に何の兆しが現れて居ると言うのだ 」

「 真ん中の男の刀身にのみ 蝿がたかって居るのでござる 」

「 何 … 真か … 」

「 何故か迄は其れがしにも解りませぬが 

  研ぎ終えたばかりの刃物に蝿は決して集らず又 血糊を拭うたぐらい

 では蝿を誤魔化す事など出来ませぬ

  故に 解死人解き明かしの事由を 蝿 と申し上げたのでござる」

  安勝が透かさず衛士へ顎をしゃくる

  衛士は確かめる可く 真ん中の男の前で立ち止まり

  三振りの刀身を見比べ

「 … 確かに此の

  衛士の首から虎落笛(もがりぶえ)の如き音を立てて血が噴き出 戻る可

 き筈の衛士の休日は永遠なものと成った

  真ん中の男は衛士が背中を向けた途端 拾い上げた刀身で衛士の首を掻

 き切り其の刀身を尊治へ投げ付け 倒れ逝く衛士から刀を抜き取るなり

 尊治目掛けて突進し飛び上がり様上段から一気に斬り掛かる

  既に抜刀を終えて居た尊治は 飛び来る刀身をがちりと叩き落とし腰を

 低く落としつつ勢い良く前に出 下から男の両腕をばざりと断ち斬り返す

 刀でどかりと首を叩き斬った

  男の両手首は刀を握り締めたまま二度三度と宙を舞い ぽかりと口を開

 けて其れを目で追う佐脇の足元へづかりと突き刺さり 刎ね飛ぶ首を掴み

 挙げた尊治は刀を後ろへ廻し乍ら振り返って膝を付き

「 御前を汚し 真に申し訳ござりませぬ 」

  男の首を安勝の面前へぐいと差し出す

「 みっ 見事成りいっ みっ 御影尊治うっ … 」  

  床几から転げ落ちた佐脇の甲高い声が 夏の昼空に高らかに響き渡り

  鯰髭の眼の男は舌を鳴らし様 耳元で喚声を上げる男の鳩尾(みぞお

 ち)へ猿臂(えんび)を喰らわし 人混みに紛れて其の姿を消した 

                        つづく  

 

  

 

  


  

  




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  • 2020/03/06 18:00